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インタビュー 福田進一(ギター)×会所幹也(リュート)

──二人の作曲家をつなぐ〈歌〉と〈撥弦楽器〉の系譜をたどって──


福田×会所


124日(土)の「ジョン・ダウランド to ベンジャミン・ブリテン ~その室内楽・器楽作品を集めて~」は、ルネサンス期に活躍したジョン・ダウランドと、20世紀を代表するベンジャミン・ブリテン、イギリスを代表する二人の作曲家をひとつの線で結ぶ、意欲的なプログラムです。
今回、その中心となるギター奏者 福田進一さんと、リュート奏者 会所幹也さんに、楽器の魅力、作曲家への想い、共演の喜び、そして公演の聴きどころを語っていただきました。



出会いと共演


――会所さん、福田さんの共演は初めてですか? また、お二人の出会いを教えてください。


会所 共演は今回が初めてです。

福田 会所くんはもともとギターを弾いていて、僕の親友の藤井眞吾先生に習っていたんです。(僕がいま住んでいる)庄内町にも来てもらったんでしたっけ?

会所 最初に福田先生にお会いしたのは、2010年頃の現代ギター社主催のサマースクールだったと記憶しています。同じ年に庄内国際ギターフェスティバルがあり、先生のマスタークラスも受講しました。その後、先生がプロデュースされていた Osaka Guitar Summer(ザ・フェニックスホール主催)があって、そこには生徒として2回ほど参加しました。先生との関わりはその頃からですね。

福田 時が経つのは早いものですね。

 

――野々下由香里さん(ソプラノ)、小堀勇介さん(テノール)との共演は?


福田 野々下さんとは10年ほど前、横浜みなとみらいホールでのリサイタルで一度共演しました。小堀さんは今回が初めてです。フレッシュな若手歌手と共演したいと思ってマネージャーに相談したところ、「同じ事務所にとても優秀な人材がいて、ぜひやりたいと言っています」と紹介してもらったのが小堀さんでした。

会所 私はお二人とも初対面です。野々下さんは長年バッハ・コレギウム・ジャパンで歌ってこられた、経験豊富な古楽の大先輩。ご一緒できるのがとても光栄です。


リュートとギター、似て非なる撥弦楽器


――会所さんがリュートを始めたきっかけは?


会所 もともと267歳頃までクラシック・ギターを続けていて、ウィーン国立音楽大学の音楽院まで修了しました。ただ、実はクラシック音楽よりも古楽、とりわけリュートをやりたいという思いがずっとありました。20年以上ギターを弾いていたこともあって最初はなかなか踏ん切りがつかなかったのですが、いろいろなことがあって「本当にやりたい音楽は古楽なのではないか」と思うようになりました。
2019
年にドイツへ拠点を移したとき、現地の音楽大学にリュート科があったため、思い切って入学し直し、楽器を完全にリュートへと変更しました。そのとき、「中途半端に続けるのはよくない」と考え、ギターは弾かないように決めました。最初の3年で結果が出なければギターに戻るつもりで、覚悟を持って始めた挑戦でした。そしてちょうど3年目に、リュート唯一のソロ・コンクールであるイタリアのマウリツィオ・プラトラ国際古楽コンクールで優勝することができました。その受賞をきっかけに、リュート奏者としての活動が大きく広がったように感じています。

――世界的にも、リュートを弾く人はそれほど多くないのでしょうか。


会所 そうですね。ヨーロッパでも演奏人口は多くありませんし、ましてや日本ではプロとして活動している人は本当に一握り、おそらく両手に収まるほどだと思います。非常に専門的で特殊な分野といえるかもしれません。
ただ、自分は本当に好きで選んだ道でしたし、ギターを真剣に取り組んできた経験が、リュートへ転向してから大きな力になりました。ギターで身につけたテクニックや知識はリュートにもそのまま応用できる部分が多く、むしろリュートから始めた人より幅広く対応できるところがあったと思います。ギターをやってきたからこその強みだと思いますね。


調弦のおはなし


――ギターでルネサンス期の作品を演奏する際、現代のギターとは異なる楽器を使用されることはあるのでしょうか。


福田 理想的に演奏するとしたら、ギターの弦を増やすしかないと思います。リュートには「コース(※1)」というものがあります。マンドリンのように、弦が2本で1セットになっているんです。でも第1コースは単弦で弾く人が多いんですよ。これ、会所くんのほうが上手に説明できますよね?

 

コース(courseリュートの弦を2本(まれに3本)まとめた「組」のこと。リュートでは弦を「1本ずつ」ではなく「1コース」単位で数える。コースには通常、高音側から順に番号(高い方から「第1コース」「第2コース」)が振られる。



会所 「リュート」と言ってもいろんな種類(バロック・リュートなど)がありますが、今回演奏するのは「ルネサンス・リュート」です。ルネサンス・リュートは7コースあり、一番高音の1コースは単弦、それ以外は複弦で張られているので、全部で13弦あることになります。でもリュート全体で見れば少ない方で、時代が進むと10コースの物が出てきますし、バロック・リュートだと13コース。僕が持っているテオルボ(ネックの長いリュート)は14コースあります。

福田 調弦が恐ろしくややこしいよね

会所 ややこしいです。「リエントラント調弦(※2)」といって、普通のギターのように弦が順に低くなるのではなく、途中で逆に高い音が入る調律になります。ウクレレの調律にちょっと似ていますね(ウクレレの調弦は途中が高いのではないから)。


リエントラント調弦(Reentrant tuning通常のギターのように1弦から6弦まで順に音が低くなるのとは異なり、音の並びが途中で逆戻りする構造。



福田  一度だけ弾かせてもらったことがありますが、本当に何をやっているのか分からなくなります。ギターみたいだから弾けると思うと大間違いで、右手は弦が多すぎて分からない、左手は音の高さが全くつかめない。パニックになりますよ。本当にすごい楽器です。

会所 最初は僕も同じ感じでした。

福田 ちなみに今回演奏する曲のピッチはどのくらいですか。

会所 古楽だとA()415Hz.で弾く人が多いので、現在の調律(A440442Hz.)より約半音低い音で弾きます。

福田 調弦的な意味でも、今回出演する4人の編成で一緒にできる曲はなかなかないです。せっかくですので、日本でも広く知られているスコットランドやイギリスの民謡のメドレーを、野平多美さんに書き下ろしてもらい、一緒に演奏する予定です。


イギリス音楽の魅力騎士道精神から文学まで


――今回のテーマである「イギリスの音楽」にはどんな魅力があると思いますか。


会所 個人的な印象ですが、イギリスにはもともと中世の騎士道のような精神があって、僕が演奏するダウランドの作品などには、ジェントルな感じや騎士(ナイト)の気高さのようなものを感じます。それでいて、この時代特有のメランコリック(憂鬱)さもありますが、単なる鬱々ではなく、当時の人々の知性や洗練を象徴しているイメージです。仕立ての良い襟付きのシャツを羽織り、ネクタイを締め、背筋が伸びているような感じでしょうか。アメリカの音楽はもう少しフランクな印象ですよね。この精神性がずっと受け継がれ、ヘンリーパーセルやベンジャミン・ブリテンに繋がっていると思います。

福田 その精神性をつないでいるのはシェイクスピアの存在だと思っています。「真夏の夜の夢」のような作品に見られるように、おどろおどろしい、妖怪や魔法のようなものへの憧れが、ヨーロッパの中でもイギリスには特に強い気がしますね。

会所 「ハリー・ポッター」もその流れですよね。

福田 まさに。妖術や妖精が出てくるように、シェイクスピアや寓話・童話にも神秘的な存在への憧れが描かれています。ダウランドも「自分は常に悲しい」という自虐的なテーマを多く作品に込めています。

会所 Semper Dowland Semper Dolens〉、「ダウランドは常に悲しむ」(ダウランドのリュート作品)ですね。

福田 そうです!〈涙のパヴァーヌ〉などの作品もその一例です。ブリテンの〈ノクターナル〉も、そうしたイギリスの音楽精神を引き継いでいるように感じます。実は彼がギターを使った作品は少なく、今回演奏する《中国の歌》やフォークソング集、そして唯一のソロ曲である〈ノクターナル〉くらいなのですが、おもしろいことに〈ノクターナル〉にはダウランドとショスタコーヴィチの影響が同時に見られます。ブリテンはショスタコーヴィチと出会った直後に作品を書き、彼の行進曲やロシア風の要素を取り入れているんです。惹かれるものは何でも吸収してしまう作曲家なんですね。


古楽の魅力─“源流にふれる音楽


――古楽の魅力は何でしょうか?


会所 古楽というと「古い音楽」と思いがちですが、西洋音楽の源流にあたる、とても本質的な音楽だと思っています。クラシック・ギターからリュートに転向したきっかけの一つは、音楽の「源流」、つまり西洋音楽がどこから来たのかを学びたいと思ったことです。モーツァルトやベートーヴェンを深く理解するには、その前のバッハを知る必要があり、さらにバッハを知ろうと思うとモンテヴェルディやカッチーニ、さらにルネサンス時代のデュプレやパレストリーナまで遡らなければなりません。古楽を学べば、どんどん源流に近づけます。そしてその源流とは、もともと教会音楽から始まっており、言葉に節をつけて歌う「言葉の音楽」でした。だから自分は、古楽を通して「音楽は言葉」という考えをポリシーにしています。

最初に古楽に興味を持ったのは、指揮者ニコラウス・アーノンクールの『古楽とはなにか』(音楽之友社)を読んだことがきっかけです。実はこの本を紹介してくれたのが福田先生だったんですよ。だから先生がその本をお勧めしてくれなかったら、僕はリュートや古楽をやっていなかったかもしれません。

福田 え、本当?でもその本は良いですよね。会所くんが言っていたことは、アンナー・ビルスマ(チェロ奏者)の『バッハ・古楽・チェロ』にも書かれていましたね。

僕がパリに住んでいた頃、ほぼ同世代のアメリカ人リュート奏者ポール・オデットのリサイタルを聴いたことがありました。今となっては失礼ですが、当時僕らの世代ではリュート奏者が少し軽く見られることがありました。ギターが弾けないからリュートを弾く、みたいな。ところが、ポールの演奏を聴いたとき、本当に驚き、感動しました。「本物を聴いてしまった」と思ったんです。2000年頃にウルグアイのコンサートで同じ舞台に立ちましたが、本当に楽しくて刺激的でした。

同じく大御所のホプキンソン・スミスさんという方もぜひレコードで聴いてほしいです。彼は世界中のギター・フェスティバルで唯一リュート奏者として招かれていたのですが、クラシック・ギターでルネサンスやバロックを弾くなんて恥ずかしくなるくらい素晴らしい演奏でした。他にも素晴らしい奏者はたくさんいますが、振り返ると、リュートはこれからの楽器になりつつあって、楽しみです。最近の古楽アルバムでも、チェンバロの代わりにリュートが使われることが増えてきました。ヴィヴァルディ作品でもアーチ・リュートが登場しますよね。

会所 古楽には「通奏低音伴奏」(※3)という専門的な伴奏法があります。昔はリュートでそれをできる人が少なかったのですが、現在はヨーロッパのほとんどの音楽大学に古楽科があり、リュート科も専門教育が進んできました。昔はチェンバロしかできなかったことも、今はリュートでもできるようになってきています。リュートが主流だった時代はアーチ・リュートやテオルボも入ってアンサンブルするのが普通だったので、今、リュート界はそのレベルに到達していて、さらに発展していくと思います。日本ではまだリュート入りのバロック音楽の演奏会は少ないですが、これから増えてほしいですね。


通奏低音伴奏低音楽器が低音線を、鍵盤楽器などが即興で和音をつけて支える伴奏法。



――会所さんに本公演の曲目の楽譜を見せてもらったことがあるのですが、あまり見たことのない楽譜でした。


会所 僕が見せたのは「定量記譜法」の楽譜です。910世紀頃のグレゴリオ聖歌で使われていた「ネウマ譜」は節の上げ下げだけを記譜していましたが、現代のモダンな記譜法に移り変わるくらいに出てきた楽譜が「定量記譜法」で、音程とリズムを正確に書ける初期の本格的な楽譜です。

さらに、僕の見る楽譜は二段になっていて、上段に定量記譜法、下段にはアルファベットで示された「タブラチュア」が書かれています。タブラチュアはリュート特有の記譜法で、どの弦やフレットを押さえるかが視覚的に分かるようになっており、リュート奏者は基本的にこのタブラチュアを見て演奏します。



歌とのアンサンブル─“言葉を中心に


――歌とのアンサンブルの醍醐味は何でしょうか。


会所 歌の魅力は、歌詞があることだと思います。僕たちの楽器には歌詞がないので、楽譜から感情を読み取って演奏する必要がありますが、歌と一緒に演奏すると歌詞から感情がダイレクトに伝わります。伴奏の醍醐味は、歌手が何を歌い、どんな感情で表現しているかを読み取り、一緒に感情を表現できることです。ギターやリュートは、ピアノやチェンバロと比べて音量は小さいですが、音に豊かな表情をつけたり、強弱や音色を変えられるので、内密で親密なアンサンブルができます。小さなサロンで仲間だけを集めて特別な演奏会をするような、空気感で演奏できるのが魅力です。

福田 ギターやリュートは歌に合わせやすい楽器でもあります。弦をはじいた瞬間に音が出るので、ピアノよりも音の立ち上がりが速く、歌とシンクロしやすいんです。ただし、それには歌い手もアカペラで歌えるくらい上手であることが前提ですが、野々下さんは本当に完璧です。頭の中で和声ができあがっているのでアカペラでも成立しちゃうんです。僕らはその演奏を邪魔しないよう、音色で歌を包み込むだけです。歌をコアに、楽器でコーティングするようなイメージですね。


プログラムの構想


――今回の公演は福田さんの企画によるものです。ダウランドとブリテンを並べるという発想は、どこから生まれたのでしょうか。


福田 先ほど会所くんも触れていましたが、やはり歌曲と撥弦楽器の起源と系譜という視点が大きいです。ブリテンにはギター伴奏の歌曲が重要な位置を占めています。彼の生涯のパートナーであるピーター・ピアーズがテノール歌手だったこともあって、テノールを想定して書いたのだと思いますが、その発想の源には、間違いなくダウランドの歌曲集がある。20世紀の作曲家の中で、ダウランドのエッセンスをこんな形で取り入れようとしていたのは、おそらくブリテンだけだと思います。

ギターを室内楽に取り入れようとした作曲家は、シェーンベルクやウェーベルン、ヘンツェ、そしてその流れの延長にブーレーズもいます。ただ、そうした現代音楽の系譜とは少し違って、ブリテンは伝統的な音楽をとても大切にしていました。だからこそ、彼は独自の世界にいたと思うんです。そして、その独自性のルーツをたどると、やはりダウランドに行き着く。その根源からプログラムを始めたら絶対おもしろいはずだ、と考えました。これまで誰もやっていなかった企画だったので、自分がやろう、と。そして、成長した会所くんにもぜひ参加してもらいたいと思ったんです。


聴きどころ


――コンサートについて聴きどころを紹介してください。


会所 僕はジョン・ダウランドの作品を担当します。まず、リュートそのものの音色を楽しんでいただきたいですね。リュートの音には、聴く人の心をふっと和ませるような魅力があります。それから、ダウランドは歌曲のプロでもありますので、野々下さんとのデュオ曲も用意しました。先ほど「古楽は言葉の音楽」という話をしましたが、リュート・ソロでも歌とのデュオでも、言葉が聴こえてくるような表現を目指したいと思っています。そこから、福田先生と小堀さんによるブリテン作品へと自然につながっていければと思います。

福田 とくにダウランドでは、リュート・ソロの〈エセックス伯のガリアルド〉と、それに歌詞を付けた〈彼女は私への過ちを〉の両方を演奏するので、聴き比べも楽しんでいただけると思います。これは、リュート・ソロが先に作られたのでしょうか?

会所 定かではありませんが、おそらく〈エセックス伯のガリアルド〉が先に作られたと考えられています。エリザベスⅠ世の寵臣であったエセックス伯は、宮廷闘争の末にクーデターを企て、反逆罪で処刑されました。歌詞はこの出来事以前から存在していましたが、リュート・ソロ曲に「エセックス伯」という名前が冠されたのはこのスキャンダル以後のことです。

福田 ブリテンの〈ノクターナル〉もまた、ダウランドの曲が元になっていますので、ここも聴き比べてほしいですね。ブリテン唯一のギター・ソロ曲で、1960年代に書かれた大規模な変奏曲です。変奏曲というと、通常はテーマが最初に来るのですが、〈ノクターナル〉は変奏から始まるというユニークな構成になっています。シェイクスピア的というか、魔物のような、少しグロテスクな表情の変奏が次々に現れ、最後に〈来れ、深き眠りよ〉のリュート曲がテーマとしてそのまま姿を現します。本当に感動的な作品ですし、ぜひ気軽に聴いてほしいですね。

また、今回は《中国の歌》も取り上げます。10年ほど前に演奏したことがあり、いつかまたやりたいと思っていました。若手の中でも注目の小堀さんが、どんなフレッシュな表現を見せてくれるのか、とても楽しみにしています。


静岡のお客様へ


――最後に、静岡のお客様にメッセージをお願いいたします。


会所 静岡で演奏するのは今回が初めてですが、実はいろいろとご縁のある土地なんです。僕のギターの生徒さんには静岡の方が多かったり、ほぼ同世代で仲良くさせてもらっている作曲家の向井航さんも静岡出身だったり。そんな縁もあってか、静岡の方とはフィーリングが合う気がしています。今回、リュートの音色を間近で楽しんでいただける機会ですので、ぜひ気軽に足を運んでいただけたら嬉しいです。

福田 実は僕も、13年ほど静岡に住んでいたんですよ。だから静岡のお客様の前で演奏できるのは、やはり特別な気持ちになります。今年度でAOIの企画会議委員を退任しますが、長く関わってきたAOIでプロデュースする最後の公演ですので、気合を入れて臨みます。ぜひ楽しみにしていてください。

 

 

 

 

福田進一(ギター)

Shin-ichi FUKUDAGuit.

福田進一③ (c)Takanori Ishii©Takanori Ishii
 大阪府生まれ。1981年、パリ国際ギターコンクールでグランプリ優勝。以後、40年以上に亘り、日本を代表する国際派ギタリストとして、ソロ・リサイタル、主要オーケストラとの協演、一流ソリスト達との共演を続け、そのボーダーレスな音楽への姿勢は世界中のファンを魅了している。2019年春のロシア・モスクワ、秋のスイス・ジュネーヴ公演以降、コロナ禍で休止していた海外演奏活動を昨年より徐々に再開。2023年には台湾・台北での2度のコンチェルト、韓国・大邱、2024年夏にはチェコ・ブルノ国際ギターフェスティバルに参加。さらに2025年春には、シカゴ、シアトルへのアメリカ・ツアーを行った。84年のデビューLP盤から40年のキャリアを経たディスコグラフィーは既に110タイトルを超える。20257月に大萩康司との最新録音「アラベスク」(マイスター・ミュージック)をリリース。広島エリザベト音楽大学、上海音楽院(中国)、アリカンテ大学(スペイン)各音大のギター科客員教授。東京、台北、ハバナ、アレッサンドリア、ハインスベルグ、コブレンツ、全米ギター協会など、主要国際ギターコンクールの審査員を歴任。平成19年度外務大臣表彰受賞。平成23年度芸術選奨文部科学大臣賞受賞。公益社団法人日本ギター連盟名誉理事。

会所幹也(リュート)
Mikiya KAISHOLute
会所幹也 最新
大阪府八尾市出身。ウィーン国立音楽大学ギター科修士課程を満場一致の最優秀の成績で首席卒業し、その後古楽器リュートに転向。2019年よりフランクフルト国立音楽大学古楽科で研鑽を積む。2022年、リュートを始めてわずか3年で、リュート界唯一と言われる第11回マウリツィオ・プラトラ国際古楽コンクール(イタリア)で優勝。斬新な音楽解釈と豊潤な音色で聴衆を魅了する次世代のリュート奏者として国際的に注目を集めている。ルネサンス・バロック期の演奏法や忘れられた作曲家の作品の再発見にも積極的に取り組み、研究・演奏の両面で活動している。2024年、J.ダウランドの作品のみを取り上げた「会所幹也リサイタルツアー“DOWLAND”」を日本全国8都市で開催。2025年、YouTubeチャンネルにて公開した演奏音源「The Lute Music of John Dowland」が公開からわずか1ヶ月で4万回再生を記録、世界中のリスナーから大きな反響を得た。令和5年度大阪文化祭奨励賞ならびに令和6年度八尾市文化新人賞受賞。令和2年度文化庁海外研修制度研修生。2022年度ドイツ政府公式奨学生。野村財団奨学生。ローム ミュージック ファンデーション奨学生(2025年度)。



CONCERT INFORMATION
 静岡音楽館AOI
コンサートシリーズ2025-26

 

ジョン・ダウランド to ベンジャミン・ブリテン ~その室内楽・器楽作品を集めて~


2026124日(土)15:00開演14:30開場)
指定席¥4,000会員¥3,60022歳以下¥1,000Pコード=285-316

 

出演

野々下由香里(ソプラノ)
小堀勇介(テノール)
福田進一(ギター)
会所幹也(リュート)

 

曲目
J.ダウランド:リュートの伴奏による歌曲集

     〈涙が、あふれます〉〈彼女は、私への過ちを〉

                  〈ご婦人方にすてきなご商品〉〈さあもういちど、これこそ甘い愛への招き〉

                  〈重い眠りよ、来なさい〉

                           リュート小品集

                  〈涙のパヴァーヌ〉(涙が、あふれます)

                  〈エセックス伯のガリアルド〉(彼女は、私への過ちを)

                  〈蛙のガリアルド〉〈ウィンター夫人のジャンプ〉

                  〈デンマーク王のガリアルド〉〈ファンタジー〉P1a

B.ブリテン:ジョン・ダウランドによるノクターナル op.70

                  中国の歌 op.58

                  イギリス民謡集 第6集 より

                    〈恋人にリンゴをあげよう〉〈セイラー・ボーイ〉

ブリティッシュ・ソング・メドレー(野平多美 編)


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